柔道整復師とは

急性・亜急性の原因によって起こる運動器(骨・関節・筋肉・腱・靭帯など)の外傷 (骨折・脱臼・捻挫・挫傷・打撲など)に対して「評価」「整復」「固定」「後療」 (手技療法・運動療法・物理療法)といった柔道整復術を行い、指導・管理を行うことを業とした人である。

柔道整復の歴史は古く、奈良時代までさかのぼる。この時代、さまざまな分野についての規定が701年「大宝律令」続いて757年「養老律令」と制定され、そのなかに医疾令として古代の医事制度が記されている。その内容の一部は散逸してしまったが、江戸時代に復元・集大成された「令義解(りょうのぎげ)」によると この時代「外傷」を専門として扱う官職が存在していたことが書かれており、日本最古の医書である「医心方」(972年撰述)にも骨・関節の治療法が記されている。

江戸時代になると柔道整復は武道とともに発展し、敵を殺戮するために編み出された「殺法」、傷ついた人を治療・蘇生するための「活法」が用いられるようになる。一方では、スペイン・ポルトガル・オランダから外科学が到来し、これを融合・体系化して現在の柔道整復術の下地ができあがった。

明治時代、近代化を優先させた政府の方針により西洋医学が主流になってきた。そのために柔道整復師たちはさまざまな苦境に陥り、古代から受け継がれてきた技術もすたれてしまうかに思われたが、各流派がにわかに結束し伝統を堅持する。

そして昭和の第2次世界大戦が終わってからは国民の間でスポーツがさかんになり、柔道整復師は「柔道整復」「接骨医学」をもとに柔道以外のスポーツの現場にもその職域を広げてきた。このような状況下、1970年に「柔道整復師法」が施行され柔道整復師は独自の地位を築く。

1995年、柔道整復師たちの手によりジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会(JATAC)が設立される。JATACはスポーツ障害をかかえた外来者の増加傾向に的確に対処することを目的に研修と活動を行っている。

特徴

1. 柔道整復師は『国家資格』である

2. 柔道整復師は『独立開業権』がある。

3. 『福祉』の分野にも対応可能である。

柔道整復師になるには

・病院勤務 ・鍼灸院、接骨院に勤務 ・エステティシャン ・ケアーマネージャー ・スポーツトレーナー

※ 最大のメリットは開業権があること。

 医療従事者の中で開業権が与えられているのは医師, 鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師m, 柔道整復師のみです。

トレーナーよりアドバイス

1.柔道整復学校にて必要単位を履修(3年)

●基礎分野(科学的思考の基盤)
●専門基礎分野(人体の構造と機能)
 ・疾病と障害  ・保健医療福祉と柔道整復の理念
●専門分野(基礎柔道整復学)
 ・臨床柔道整復学(臨床整復実技)

以上、厚生省が基準として指導しているカリキュラム85単位

2.国家試験 文部科学大臣の指定した学校もしくは、厚生労働大臣の指定した柔道整復養成施設にて [1]解剖学[2]生理学[3]病理学[4]衛生学その他、に柔道整復師として必要な知識及び技能を習得した者に受験資格が与えられる。

3.国家資格取得 柔道整復士の養成施設は2009年時点で97校あります(参考までに1998年は14校)。

各学校にそれぞれの特色があるのでパンフレットなど取り寄せ学校を選んでください。

弊社契約スタッフ・岩倉 智子