JBATSとは?

【JBATS】(ジェイバッツ)"Japan Baseball Athletic Trainers Society"は、国内におけるアスレティック・トレーナーの普及・振興、最終的にはその地位の向上、そしてさまざまなジャンルで個別に活動している関連業種・団体も含め、わが国における統一した教育・システムの確立を目指し、1993年に設立いたしました。 発足した年より毎年"ベースボール・トレーナーズ・セミナー" (Baseball Trainers Seminar)を開催し、当初は、セミナー開催に伴う海外からの講師の派遣や日本のプロ・アマ球界のトレーナーの実状調査などを主な目的としていましたが、1990年より交流があったアメリカ・メジャーリーグのトレーナー組織団体である【PBATS】"Professional Baseball Athletic Trainers Society"とメジャーリーグのスプリングキャンプへのインターンシップ制度や、米国内にてATC(アスレティック・トレーナー)を目指す日本人留学生への奨学金制度、1995年にはATC資格維持のためのCEU(継続教育制度)発行を日本で初めて行うなどの事業運営を提携してまいりました。









JBATS主催のセミナーは、1998年、亜細亜大学で2日間にわたって行われた参加者400名の第6回を最後に休止いたしました。現在、PBATSの理解・協力を得てアリゾナ・カクタスリーグへのインターンシップ活動のみ継続しております。

このインターンシップは1995年から始まり23回、ついに127人まで数えるまでになりましたが、様々な変遷を経て現在の形態にて継続しております。

開始当初は日本から1名、アメリカ留学・在勤の方から1名という形で派遣しておりましたが、2003年より運営をキネシオテーピング協会にご協力いただいたことで拡大され、2007年度には合計12名6チームへの派遣ができるまでに成長いたしました。2009年度は一時見送りましたが、2010年度より事務局を株式会社メジャー・トレーナーズへ戻し再び開始しております。アリゾナ州ピオリアでの2チームから始め、昨年はフロリダでの活動も初めて挑戦し、今年はアリゾナでの4チームにて活動という形態をとりました。

おかげさまで、過去のインターンシップ参加者及びスカラーシップ受賞者のなかから日本プロ野球、アメリカ・メジャーリーグで活動される方たちが出てきており、また野球だけではなく他分野、また教育の現場でもお名前を拝見する機会が増えてまいりました。

JBATSのインターンシップ経験をあまねく生かして活躍される方が増えていることは誠に喜ばしい限りです。今後参加される方も、このインターンシップを生かして将来様々なご活躍をされることを楽しみにしております。

開始当時は日本人がトレーナーとして在籍するなど想像もできませんでしたが、現在ではほとんどのチームに日本人のアスレティックトレーナーやセラピスト、また様々なポジションで日本の方が所属し活躍されております。またMLBの中に女性のトレーナースタッフも増えてきており、これもJBATSが意図していたことのひとつとして、野球がグローバルなスポーツになるための過程として歓迎しております。

日本プロ野球トレーナー協会【JPBATS】が発足し60年近く経ちますが、1999年から研修会を一般開放するなどその活動もにわかに活気を帯びてまいりましたことは、実に喜ばしいことです。将来、JPBATSを頂点とした組織が形成されることを願って止みません。野球に関わるケガの予防や処置、リハビリ、コンディショニング、トレーニングなど、プロ・アマの垣根を越えた指導・教育のシステムが一本化されることを期待いたします。

6回のセミナー開催でJBATSは微力ながらも日米の橋渡しの役割が果たせたと確信しております。今後はJPBATSのさらなる発展を見守りつつ、我々JBATSは優秀なアスレティック・トレーナーの出現をサポートできる組織としてお役に立てたらと思っております。また、【NATA】(National Athletic Trainers' Association)の日本支部的な存在であります【JATO】(Japan Ath letic Trainers' Organization)が強力な関係を築けたこと、大変喜ばしい限りです。1996年に当時事務総長のイブ・ベッカードイル氏をセミナーのために日本へお招きしたことが昨日のように思い出されます。

PBATSでもこの20年の間にインターンシップのシステムを国内向けに構築してきており、夏の活動に向けて全米の学生へ申し込みのチャンスが与えられています。国際的な活動としてはJBATSインターンシップが先駆けとなり、近年では中南米、ヨーロッパからもインターンの受け入れを開始しており、大陸・野球という枠を超えてアスレティック・トレーナーの技術やシステムを啓蒙する試みを始めています。

規模の拡大とともにこのインターンシッププログラムもいずれは日本のプロ野球トレーナーの統括団体であるJPBATSのもとへ運営を委ねる日がくるものと楽しみにしております。

今日までの継続へご協力いただいた方々にはこの場を借りて感謝申し上げます。

直接的なメリットが無くても、次世代へつなぐというコンセプトにご賛同いただき、様々な形で継続に対して尽力していただいた事を今後も次世代の若手トレーナー達へ伝えて参ります。

ボランティア活動に近いため何かと不行届もあるかと存じますが、皆様のご意見を積極的に取り入れてまいりたいと考えておりますので、どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。

2018年5月 JBATS事務局


スカラーシップ歴代受賞者

スカラーシップ歴代受賞者 (大学は受賞当時の所属)

1995年   葛原 憲治 氏  ウエスタン・ミシガン大学
管  進吾 氏  インディアナ州立大学
1996年   後藤 志帆 氏  セントラル・ミシガン大学
藤橋 正幸 氏  アイオワ大学
1997年   友岡 和彦 氏  フロリダ大学 ・・・(友岡 和彦 氏よりの応援メッセージ)
1998年   橋本  恒 氏  サンフランシスコ大学
1999年   濱村 真沙美 氏 モンタナ大学 ・・・(濱村 真沙美 氏より応援メッセージ)
2002年   山本 麻夕美 氏 ワシントン州立大学




事務局だより (2018/3/21)

インターンシップを終えて: 

2018年度、JBATSインターンシップも無事に終了することができました。 参加者の方達は本当にお疲れ様でした。またこの活動にご理解とご賛同をいただいた方々へは感謝を申し上げます。

毎回同じ思いになるのですが、勇気を出して参加していただいたインターンの皆さん、又、受け入れ側のスーパーバイザーとして面倒をみていただいているメジャーリーグのヘッドトレーナーの方達へは本当に感謝の気持ちで一杯です。

トッププロの世界で技術と経験を間近で学べる機会はそう多くは無いはずです。 コミュニケーションの取り方など最初は戸惑うでしょうが、JBATSの参加者達は皆、向上心と忍耐力が格段に高いので、チームトレーナーからもその姿勢が買われて多くを学べたことでしょう。

また各チームのヘッドトレーナーだけでなく、マイナーチームのトレーナーまでJBATSインターンのために業務中、後を問わずに質問への回答、技術練習等に時間を割いていただけるなど、休日や休憩時間もほとんど無く、早朝からの長時間勤務にも関わらず彼らを気にかけていただけるなど彼らには尊敬の念が絶えません。

参加者たちは、夢のような世界からそれぞれの生活拠点へ帰り、忙しい現実の日常へと引き戻されていることでしょう。 しかしながら、インターンシップへ来る前の現実とこの体験をした後の現実は見え方が違うはずです。

プロの、そのトッププロであるための技術、体力、努力、人間力を目の当たりにして、自信に必要な課題がより明確となり、忙しい日常の中のひとつひとつに意味が見い出せる感覚を得たと思います。 たかが10日間、されど10日間です。若いトレーナー達には人生のターニングポイントとなる忘れ得ない10日間であると願います。 これを機会に今回のインターンの皆さんが将来、次の世代のトレーナーを目指す若者たちをぜひ良い方向へ導いてくれる役割を果たしてくれる日を楽しみにしております。

1995年から24年、途中1回の休止を挟み23回目の開催を通して127人のインターン達がMLBのメジャーの世界を体験することができました。 アスレティックトレーナーを統括するNATAにおいても、ATCの認定者がアメリカ、カナダについで日本は3番目に認定者が多く、その国際的な活動としては最も長期に継続しているプログラムとして、このアリゾナでのインターンシップは認知されてきています。

PBATSにおいても夏季のインターンは米国内から、春は国外からとのペースができているように感じます。 その中でも日本からのJBATSインターン達は確実に彼らの記憶に残る活動を表現し続けており、継続性のある行事として認知されてきています。

JBATSとしても創設者の川島英夫代表から河野智和に代表者を移行し、鍼灸マッサージをベースとしたトレーナーとアメリカにてアスレティックトレーニングの概念を学ぶATCを繋げながら、次世代のトレーナー達を応援していく活動を続けて参りますので今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

株式会社メジャー・トレーナーズの社会貢献事業部、JBATS活動に対しての皆様からのご質問やご意見をお待ちいたしております。

JBATS事務局

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アリゾナキャンプ研修制度

JBATS / PBATS INTERNSHIP 
MLB Spring Training in Arizona

JBATSが推薦するトレーナー(日米在住各6名,計12名)を 毎年3月の大リーグ・アリゾナ地区キャンプに派遣し、 各チームのヘッドトレーナーの下で研修をおこなっています。

・シアトル・マリナーズ ・サンディエゴ・パドレス ・テキサス・レンジャーズ ・カンザスシティ・ロイアヤルズ ・シカゴ・ホワイトソックス ・アリゾナ・ダイヤモンドバックス


<歴代参加者>

1995年2月26日~3月19日
☆梅崎 泰生 氏
(松山メジャー・トレーナーズ代表)
☆河野 徳良 氏 
(A.T.,C,日本体育大学助手/野球部顧問トレーナー)
シアトル・マリナーズ
  ↓
サンディエゴ・パドレス
  ↓
サンフランシスコ・ジャイアンツ
 ↓
アナハイム・エンゼルス
1996年2月29日~3月21日
☆宮田 徹 氏
(千葉敬愛高校野球部/トレーナー)
☆内田 功一 氏
シアトル・マリナーズ
    ↓
サンディエゴ・パドレス
    ↓
シカゴ・カブス
    ↓
ミルウォーキー・ブリュワーズ
1997年2月28日~3月19日
☆西尾 嘉洋 氏
(アメリカ・ロサンゼルス在住)
☆野口 陽司 氏
(元福岡ダイエー・ホークス/トレーナー)
シアトル・マリナーズ
   ↓
サンディエゴ・パドレス
   ↓
オークランド・アスレチックス
   ↓
サンフランシスコ・ジャイアンツ
1998年2月28日~3月20日
~レポート~
☆早川 和浩 氏
(A.T.,C,OSGフェニックストレーナー)
☆岡部 一雄 氏
(鹿屋体育大学大学院卒)
シアトル・マリナーズ
   ↓
サンディエゴ・パドレス
   ↓
オークランド・アスレチックス
   ↓
ミルウォーキー・ブリュワーズ
1999年2月28日~3月20日
~レポート~
☆日高 雄介氏
(A.T.,C,アメリカ・スタンフォード在住)
☆山本 葉介氏
(A.T.,C,新日本製鐵釜石ラグビー部/トレーナー)
シアトル・マリナーズ
   ↓
サンディエゴ・パドレス
   ↓
シカゴ・カブス
   ↓
サンフランシスコ・ジャイアンツ
2000年3月3日~3月19日
~レポート~
☆川端 昭彦 氏
☆長谷川 徹夫 氏(筑波大学研究生)
シアトル・マリナーズ
   ↓
サンディエゴ・パドレス
   ↓
ミルウォーキー・ブリュワーズ
2001年3月4日~3月22日
☆本屋敷 俊介 氏
(オリックス・ブルーウェーブ)
☆阿部 隆行 氏
(東京学芸大学大学院生)
シアトル・マリナーズ
   ↓
サンディエゴ・パドレス
   ↓
シカゴ・カブス
2002年3月2日~3月25日
~レポート~
☆滝口 昌則 氏
(株式会社 キネシオ)
☆大澤 省吾 氏
(株式会社 メジャー・トレーナーズ)
シアトル・マリナーズ
   ↓
サンディエゴ・パドレス
   ↓
シアトル・マリナーズ




セミナー沿革

第1回
ベースボール・トレーナーズ・セミナー
1993年12月4日(土)~5日(日)
会場:東京青山丸金ビル5F特設会場
参加者:300名

第2回
ベースボール・トレーナーズ・セミナー
1994年12月3日(土)~4日(日)
会場: 3日、東邦生命ホール
4日、渋谷アーミーホール
参加者:300名

第3回
ベースボール・トレーナーズ・セミナー
1995年11月25日(土)~26日(日)
会場:東邦生命ホール
参加者:300名

第4回
ベースボール・トレーナーズ・セミナー
1996年12月13日(金)~15日(日)
会場 13日,14日 ザ・ガーデンルーム
(恵比寿ガーデンプレース内)
15日 東京新宿区安田生命ホール
参加者:300名

第5回
ベースボール・トレーナーズ・セミナー
1997年11月29日(土)~30日(日)
会場 学習院大学/ピラミッド校舎
参加者:400名

第6回
ベースボール・トレーナーズ・セミナー
19984年11月22日(日)~23日(月)
会場 亜細亜大学/3号館
参加者:400名


◆ベースボール・トレーナーズ・セミナー(コンディショニング編)
1994年8月6日(土)
会場 渋谷アミーホール(参加者120名)
1994年9月11日(日)
会場 天神ハミングホール(参加者80名)
1994年9月18日(日)
会場 仙台東北福祉大室内グランド(参加者60名)
1994年9月25日(日)
会場 愛知県武道館(参加者100名)
1994年10月9日(日)
会場 大阪御堂会館(参加者80名)






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